「戦争?大地震?」3日分の食料備蓄を呼びかける本当の理由
突然の備蓄要請、いったい何が起こるの?
最近、ニュースで気になる話が報じられました。
細野豪志防災担当大臣が、国民に対して食料や水、トイレ用品などを最低3日分、できれば1週間分備えてほしいと呼びかける方針を明らかにしたのです。
この呼びかけは、11月2日の防災庁発足に合わせて行われる予定です。
ニュースを見て、こんなことを考えた方もいるのではないでしょうか。
「えっ、3日分も備蓄しろって?」
「もしかして、戦争が始まるの?」
「政府は、近いうちに大地震が来ることを知っているのでは?」
突然、そんな話を聞けば、心配になりますよね。
しかし、まず落ち着いて考えてみましょう。

今回の備蓄の呼びかけは、戦争や大地震が近いうちに起こると予告するものではありません。
大きな災害が起きたとき、電気や水道が止まったり、お店に商品が届かなくなったりすることがあります。
そのようなときに、支援が届くまで自分や家族の生活を守れるよう、日頃から準備しておこうという考え方です。
今回は、なぜ3日分の備蓄が必要なのか、何を用意すればよいのかを、シニアの皆さんにもわかりやすくお話しします。
「戦争?大地震?」3日分の食料備蓄を呼びかける本当の理由
細野大臣が呼びかけた3日分の食料備蓄。その理由は戦争や大地震の予告なのでしょうか?水や食料、携帯トイレ、常備薬など、シニアにもわかりやすく必要な備蓄品と準備の方法を解説します。
細野大臣の要請!「何か起こるの?」食料備蓄のニュースに慌てない
1.なぜ今、3日分の備蓄が呼びかけられたの?
細野大臣は、南海トラフ地震や首都直下地震など、大規模な災害への備えを重要な課題として挙げています。
また、11月2日に発足する防災庁に合わせ、国や自治体、国民それぞれが災害への備えを強化する方針です。
ここで大切なのは、「災害に備えること」と「災害が間近に迫っていること」は別だという点です。
例えば、大きな地震が起きると、道路が壊れたり、交通機関が止まったりすることがあります。
そうなると、スーパーやコンビニに商品を運ぶトラックも、いつもどおりには動けません。
お店が無事でも、商品が届かなければ、食料や水が品切れになる可能性があります。
さらに、電気や水道が止まれば、冷蔵庫が使えない、料理ができない、トイレが流せないといった問題も起こります。
救援物資も、すぐにすべての地域へ届くとは限りません。
だからこそ、最初の数日間は、自分の家にあるものを使って生活できるようにしておく必要があるのです。
これは、地震だけの話ではありません。
台風や大雨、洪水などでも、同じようなことが起こる可能性があります。
政府が備蓄を呼びかけるのは、こうした事態に備えるためです。
2.「3日分」とは、どれくらいの量なのでしょう?
では、3日分の備蓄とは、具体的にどれくらいなのでしょうか。
まずは、1人分の目安を見てみましょう。
水は1人1日3リットルが目安
飲み水や調理に使う水として、一般的には1人1日3リットルが目安とされています。
つまり、3日分なら次の量になります。
- 1人分:9リットル
- 2人分:18リットル
- 3人分:27リットル
水は、食事だけでなく、体の健康を守るためにも欠かせません。
ただし、これは飲料水や調理用の水の目安です。手洗いやトイレなどに使う水は、別に考える必要があります。
水を一度に大量に買うと重くなりますので、少しずつ用意しておくとよいでしょう。
食料は1人3日分の食事を考える
3日分ということは、1日3食なら9食分です。
例えば、次のような食品が考えられます。
- パックご飯やアルファ化米
- レトルトのおかゆ
- 缶詰
- レトルトカレーやスープ
- カップ麺や乾麺
- クラッカーやビスケット
- 栄養補助食品
全部を非常食として新しく買う必要はありません。
普段食べているものを少し多めに買っておけば、それも立派な備蓄になります。
ただし、災害時には停電や断水が起こる可能性があります。水や火を使わなくても食べられる食品も用意しておくと安心です。
3.忘れがちなのが「トイレ」の備え
食料や水については考えていても、意外と忘れがちなのがトイレです。
災害で断水すると、水洗トイレが使えなくなることがあります。
「食べ物はあるけれど、トイレが使えない!」
これは、想像するだけでも困りますよね。
しかも、トイレを我慢するために水を飲む量を減らすと、脱水などの健康上の問題につながることがあります。
そこで用意しておきたいのが、携帯トイレや簡易トイレです。
便器に袋を取り付け、排せつ物を凝固剤などで処理するタイプもあります。
家族の人数や使い方に合わせて、必要な量を準備しておきましょう。
1人1日5回程度を目安に考えると、3日分で約15回分、1週間分なら約35回分になります。
もちろん、必要な回数には個人差があります。
高齢の方やトイレの回数が多い方がいる家庭では、余裕を持って用意しておくと安心です。
使用後の袋を保管する方法や、自治体のごみ出しルールも確認しておきましょう。
災害時には、トイレの問題が生活の大きな負担になることがあります。
食料と水だけでなく、トイレ用品も忘れずに準備したいですね。
4.シニア世代が特に備えておきたいもの
ここからは、シニアの皆さんに特に気をつけていただきたい備蓄品です。
① いつも使っている薬
普段、薬を飲んでいる方は、災害時にも困らないように準備しておきましょう。
処方薬については、医師や薬剤師に相談しながら、適切な備え方を確認してください。
お薬手帳や、薬の名前がわかるものも用意しておくと役立ちます。
② 入れ歯や眼鏡に関係するもの
入れ歯を使っている方は、洗浄用品やケースなどを準備しておきましょう。
眼鏡がないと生活に困る方は、予備の眼鏡があると安心です。
普段は当たり前に使っているものほど、なくなったときに困るものです。
③ 食べやすい食品
高齢になると、硬いものが食べにくい方もいらっしゃいます。
そんな方は、レトルトのおかゆ、やわらかい煮物、スープなど、普段から食べ慣れているものを備えておくとよいでしょう。
持病などで食事に注意が必要な方は、自分に合った食品を選ぶことも大切です。
④ 懐中電灯とモバイルバッテリー
停電すると、夜の室内は思った以上に暗くなります。
懐中電灯やランタン、予備の電池を準備しておきましょう。
スマートフォンは、家族との連絡や情報収集に役立ちます。
モバイルバッテリーも用意し、普段から充電しておくと安心です。
⑤ 現金と連絡先のメモ
停電や通信障害が起きると、電子決済やスマートフォンが使いにくくなる場合があります。
少額の現金や、家族の電話番号を書いたメモも備えておきましょう。
スマートフォンだけに頼らず、紙でも情報を残しておくことが大切です。
5.何から準備すればいい? まずはこのチェックリスト
「必要なものが多すぎて、何から始めればいいのかわからない」
そんな方は、まず次の項目を確認してみましょう。
- 飲料水を3日分用意する
- 3日分の食料を用意する
- 携帯トイレを用意する
- 常備薬やお薬手帳を確認する
- 懐中電灯と予備の電池を用意する
- スマートフォンの充電手段を確保する
- ティッシュやウェットティッシュを用意する
- 少額の現金と連絡先のメモを準備する
すべてを一度にそろえなくても大丈夫です。
まずは水と食料から始め、次にトイレ用品、薬、明かりといった具合に、少しずつ準備していきましょう。
また、避難するときに持ち出すものと、自宅で生活を続けるための備蓄品は、分けて考えておくと便利です。
大切なのは、たくさん買い込むことではありません。
いざというときに、自分や家族が本当に必要なものを使えるようにしておくことです。
6.買い占めなくても大丈夫!「ローリングストック」という方法
防災備蓄と聞くと、特別な非常食を大量に買わなければいけないと思う方もいるかもしれません。
しかし、普段の食品を少し多めに買っておく方法もあります。
それが「ローリングストック」です。
やり方は、とても簡単です。
- 普段食べている食品を少し多めに買う
- 古いものから食べる
- 食べた分を買い足す
これを繰り返すだけです。
例えば、いつも食べるレトルトのおかゆを5個買っておき、1個食べたら1個買い足す。
缶詰やパックご飯も同じように管理します。
こうすれば、賞味期限切れを防ぎながら、無理なく備蓄を続けられます。
ただし、普段の食品だけでは水や携帯トイレなどが不足することもあります。必要なものを組み合わせて準備しましょう。
また、細野大臣が呼びかけた目安は、最低3日分、できれば1週間分です。
まず3日分をそろえ、その後、無理のない範囲で1週間分を目指すとよいでしょう。
大切なのは、ニュースを見て慌てて買い占めることではありません。
日頃の買い物の中で、少しずつ備えていくことなのです。
7.災害への備えは、食料だけではありません
食料や水があれば、すべて安心というわけではありません。
災害時には、家の中で安全に過ごせるかどうかも重要です。
例えば、家具が倒れないように固定すること。
寝室の近くに、懐中電灯や履き物を置いておくこと。
避難場所や避難経路を、家族と確認しておくこと。
こうした準備も、命を守るために役立ちます。
また、自治体が公開しているハザードマップを見て、自宅の周辺にどのような危険があるのか確認しておきましょう。
地震だけでなく、洪水や土砂災害など、地域によって備えるべきことは異なります。
災害が起きたとき、自宅にとどまるほうが安全な場合もあれば、避難が必要な場合もあります。
備蓄をしているからといって、危険な場所にとどまってはいけません。
自治体や気象庁などから出される情報を確認し、状況に応じて行動することが大切です。
まとめ:不安になるより、できることから始めよう
細野大臣が呼びかけた3日分の食料や水、トイレ用品の備蓄。
ニュースを見て、「戦争が起こるのでは?」「大地震が近いのでは?」と不安になった方もいるでしょう。
しかし、今回の呼びかけは、特定の災害が間近に迫っていると知らせるものではありません。
いつ起こるかわからない災害に備え、最初の数日間を自分や家族で乗り切れるようにするためのものです。
地震も台風も、起きてほしくないものです。
けれども、災害が起きないことを願うだけでは、備えにはなりません。
まずは水を用意する。
普段食べている食品を少し多めに買う。
携帯トイレや常備薬を確認する。
そんな小さなことから始めればよいのです。
一度に完璧にそろえる必要はありません。
「何か起きるのでは」と不安になる時間を、「何か起きても困らないように準備する時間」に変えてみませんか?
備蓄は、怖いニュースに振り回されるためのものではありません。
自分と家族の暮らしを守り、少しでも安心して毎日を過ごすためのものです。
まずは今日、家の中に水や食料がどれくらいあるか、確認するところから始めてみましょう。
政府広報オンライン:災害時に命を守る一人ひとりの防災対策 — 水や食品、非常持ち出し品の目安。
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